もともとピーマン等の野菜の生産者さんが創り出した「里山牛」。

山に住んでいた害獣である猪や鹿が、農地付近の放置されて草茫々になってしまった耕作放棄地に住み着き、作物をアタックするようになり困っていたそうです。

これを防ぐために始められた取り組みで、日本が誇る芸術品ともいうべき、味がよく柔らかい肉質の「黒毛和牛」と、草食動物である本来の牛の素晴らしさを持つ「グラスフェッドビーフ」のいいとこ取りを狙い、耕作放棄地の草を黒毛和牛の経産牛の再肥育に活用。同時に害獣の住処を一蹴。

更には牛由来の有機肥料が本業の野菜の生産に循環するという画期的で素晴らしい理念と合理性に強く共感して、この秋より販売を開始した「君に届けるカレー」で使用させていただくことにいたしました。（先月下旬よりAmazonにも出品を開始いたしました！）

その「里山牛」のサーロインやうちももを、店でもご提供できるようになりました。デントコーンを食べて、ほぼ動かずに肥育される一般的な柔らかい黒毛和牛に比べると、草を喰み放牧されて肥育されるため、やや噛みごたえがある印象は受けるものの、肉本来の旨味の素とされる遊離アミノ酸を多く含む肉質は非常に味わい深く、噛みしめるほどに濃い肉の味を楽しむことができます。

この特性を最大限に生かした火入れ方法でご提供できるよう、日々焼き方に工夫を加えております。

牛肉本来の味を広めると同時に、同じ悩みを抱えている全国の耕作放棄地の社会問題も同時に解決できるとしたら、こんな素晴らしいことはありません！