RAGTIME ラグタイム

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2015.05.01

『新もの』と『ひねもの』

新緑が美しい季節になりました。
新芽、新茶、新米等、日本人には人気の高い『新もの』ですが、一方『ひねもの』は貯蔵に長け、旨味や

栄養価の高い優れものであります。

 

『新もの』は含有水分量が高く、生食の際はフレッシュでみずみずしい反面、いたみも早く、成分の割合が低いので味も淡く、特に加熱すると嵩もへり、食べ応えもなくなってしまいます。8月下旬から春先まで、

ラグタイムで付け合わせでお出ししております、北海道「今金」の男爵芋などは、含有水分を減らすため

収穫後2~3ヶ月もの間、風をあててから出荷しているとのことです。また、新玉葱のオニオンスライスも

みずみずしくて辛くなく、いくらでも食べられる美味しさですが、玉葱の辛み成分は、切ると涙が出る硫化アリルという物質で、加熱するとオリゴ糖に変わり、えも言われぬ甘みを生み出します。このため、この

時期『新もの』が巷でセンセーショナルに取り上げられている裏で、市場等では料理屋が『ひねもの』を

確保するのに苦心しているのが実状です。

 

考えてみれば「塩を振る」「加熱する」「干す」などの調理工程は、食べ物から水の分子を取り除き、味を凝縮させて美味しくするという目的をはらんでおり、その意味からすれば、圧倒的に『ひねもの』に軍配が上がります。フランスの貴腐ワインやドイツのアイスワインも、ブドウの完熟後、樹の上でならしたまま

極限まで含有水分を減らし、果実味を凝縮させたうえで収穫し醸造されており、通じるものがあるように

思います。一方『新もの』のみずみずしさや季節感は、見逃せない素晴らしさです。こちらはボージョレ・ヌーヴォーといったところでしょうか。

 

多くの作物が『ひねもの』から『新もの』へと移行する季節。それぞれのよいところを引き出せる調理を

心がけてまいりたいと思います。

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